闘病日記Vol30(2000/2/16)

今日はちょっぴり疲れてます。
理由は簡単。今日は上半身を頑張って虐めたからです。 しかし、こんな事でへこたれるようじゃ筋肉マンにはなれません。頑張りましょう。

今日は仲間が一人増えた。リハビリ仲間が。
Vol27でも紹介した「さわやかにぃちゃん」その人である。
ついに今日からリハビリ開始です。今日は初日だったので夕方から。
ちゃんとリハビリをしてきたようです。60度くらい曲げたのかな?そう言っていた。 まだまだこれからだけど、同じような人種が増えることは好ましい。
当然このにぃちゃん、「筋トレ」もしてきたそうだ。
「今日はこれくらいに勘弁してやるか」
まではしたらしいが、やっぱり自分の筋力の衰えを確実に感じて戻ってきたようだ。
ざまぁみろ(笑)。いくら俺より若くても結果は同じ。同じ穴の狢だよ。わたしゃ負けないよ。
これからお互いの威厳をかけて「筋トレ」バトルが始まることは必死である。 退院の時には筋肉番付をしなくては。
それにしてもいつも常連のおじさんと私こと遠藤がリハビリルームにいるときはとてもにぎやかだ。
おじぃさん、おばぁさんも笑ってる。これは「老人力」に一役買っているだろうか?笑う角には福来たる。 笑うと癌も治るって言うから我々はとても良いことをしているんだろう。
湿った空気での労働ほど嫌な物はない。

今日は良いことをした。No1にパソコンを教えた。
パソコンといっても将棋のゲームを教えただけだけど。No1はとても楽しそうにやっていた。 こういう所からパソコンに入っていくのもいいのかなぁ、なんて思ったりしました。
しかし、それにしても感心しました。No1の飲み込みの早いこと。
あんまり賢くないと思っていたけど、なかなかやるね。マウスの使い方もすぐ覚えた。
ただ、トラックボールだけど。マウスはやっぱりようつかわんらしい。^^;
しかし、ここでもトラックボールの方が操作性が良いことがわかった。 Panasonic さん、トラックボールマシンをどんどん出してよ。
それにしてもNo1はなかなかの腕の持ち主だった。
病棟仲間の中ではあんまり強くないらしいが、それでも遠藤よりは強い。確実に強い。
将棋ゲームの最強と互角に戦ってた。それでも負けてはいたけど良い勝負をしていた。
やはりそれなりに年を取った人は強い。やり慣れてるんだね。

そうそう、No1の手術の日が決まった。来週の火曜日らしい。
でも、なんか緊張感がない。骨の悪い部分を削るというのに全く緊張感がない。
それもそのはず。痛みを感じないのだ。
前にも書いたが、No1の悪い部分には神経が通ってない。 だから、がりがりやられても全く感じないのだ。
でも、悪いところが見つかって、手術が出来るようになったのはとっても喜ばしい事だ。がんばれよー。

ところで、今日、パソコンが壊れた。
ある箇所が折れたのだ。それもなかなかびびる所。
なんと、電源のコネクタ部分の中央にそびえ立つプラスチックの棒が折れたのだ。
もし、電源が取れなくなったら一大事。何も作業が出来なくなってしまう。
幸い、コネクタはうまく装着できるようなのでごまかしごまかし使えるが、どうしよう。 入院中に駄目にならなければいいが。なかなか緊張感のある故障だ。
それはそうと、直してもらうのにいくらかかるんだろうか?嫌な出費だ。 それも Panasonic のサービスセンターに持ち込まなくてはならない。
なんとか自分で出来ればいいが。
あー、嫌だ、嫌だ。 たぶん、いろいろな位置で使っているうちに線が引っ張られ嫌な応力が働いたのだろう。
不幸だ。ぶー。

それより今日は、リハビリでついに120度曲がった。
自分の感覚では120度は余裕で超えていると思っていたのだが、やはり先生の目は厳しかった。
私はもともと肉々しい体型をしているので足にも肉厚がある。だから曲がったように見えたのだった。
角度は大腿骨の股関節への付け根の部分、膝の関節の部分、足のくるぶしの部分の3点を結んだ線で算出するらしい。 ここが120度であれば良いのだが、 リハビリに行った時点では曲がっているつもりでも100度ちょっとしか曲がっていなかった。
しかし、リハビリで曲げ出すと曲がり始め、ついには120度に曲がった。
これは喜ばしいことである。
120度は第2番目のブレークポイントで、ここを越えれば通院も可能な領域へと足を踏み入れる。 つまり退院までぐっと近づいたと言うことである。
ただ、まだ曲がり始めた段階で、これをキープすることが至上命題であり、すぐにでも退院というわけではない。
しかし、確実に退院は近づいている。
ただ、曲げることに集中していたら、今日の主治医の回診で言われてしまった。
主:「ちょっと伸ばしてみて。伸びる?」
え:「え、あ、はい。伸びますよー」
主:(左右の膝の下に手を入れて)「ほら、伸びてないじゃん」
  といいつつ膝をぐっと押す。
え:「いてててて」
主:「伸びてないねぇ。さぼってたでしょ。伸ばしてって言ってたじゃん」
え:「いや、やってはいたんですけどね」
主:「たぶん、伸ばしが足りないんだね。詰め所に砂嚢があるからそれを置いて伸ばす練習もしてね」
え:「伸ばすと曲げるとき痛いし、曲げると伸ばすとき痛いです」
主:「ははは。そりゃそうだろ。頑張って」

う〜ん。本人はちゃんと伸ばしているつもりでも自分の体はかわいいから、ついつい、力が抜けちゃうのかな?
これからは心を鬼にして押し込まなくては。
「ぐい」。
「いててててててて」


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